巻き爪・陥入爪

  1. 巻き爪・陥入爪とは
  2. なぜ爪が変形するのか
  3. 巻き爪・陥入爪の治療法
  4. 当院の巻き爪・陥入爪治療のポイント
  5. 巻き爪・陥入爪治療の注意点

巻き爪・陥入爪とは

巻き爪

巻き爪は、爪の端が内側に弯曲している状態をいいます。足の親指に多くみられます。巻き爪の縁が皮膚を傷つけ痛みを伴うことがあります。
爪の先端が皮膚に食い込んでしまう状態を陥入爪といい、炎症を起こして痛みを生じることがあります。指全体が腫れたり、爪と皮膚の間に肉芽を形成する(傷口が盛り上がってくる)ことがあります。陥入爪は巻き爪がなくても生じることがあります。

なぜ爪が変形するのか

靴による圧迫や、白癬菌が原因となることがありますが、原因不明のことも多いです。深爪をして爪周囲の皮膚が傷つくと感染を起こし、腫れや痛み、肉芽を形成することがあります。

巻き爪・陥入爪の治療法

炎症がなく、変形が軽度の場合

痛みがなく変形が軽度であれば、爪の切り方を見直したり、テーピングをすることにより進行を抑えることができます。

炎症がなく、変形が軽度から中等症の場合(保険適応外)

炎症がなく変形がメインの症状であれば、巻き爪マイスター®という装具を装着する治療が可能です。

巻き爪マイスター®について

巻き爪マイスター®

超弾性※合金ワイヤを巻き爪に装着することで、持続的な矯正力を発揮します。

※超弾性とは・・・通常の金属とは異なり、大きく曲げても常に元に戻ろうとする性質のことで、医療分野でも幅広く活用されています。

治療の流れ

  • 初診日

    巻き爪マイスター®装着の適応を確認した後に、爪幅を測定し、矯正具を装着する日のご予約を承ります。
    治療当日までに2mm程度爪を伸ばして角を残すようにしてください。

    • 爪幅が矯正具のサイズ適応範囲を外れる場合は装着できません。
    • 爪がもろい場合、爪周囲に強い炎症を伴う場合、重度の巻き爪には装着できない可能性があります。
  • 治療当日

    巻き爪マイスター®を装着します。
    矯正具装着中はサッカー等、爪に負担がかかる運動はできるだけ控えてください。

  • メンテナンス

    1か月に1回程度、矯正具の調整を行います。

  • 経過観察

    3か月程度の装着で巻き爪が改善します。個人差がありますので、必ず診察を受けてください。

巻き爪マイスター®装着について

爪周囲を清潔にした状態で、矯正具を装着します。装着時には通常痛みを伴いません。
爪を軟化させて矯正効果をより良くするために、リネイルゲル®による処置を併用します。処置後は薄いテープ剤で指全体が巻かれます。24時間は患部を濡らすことができないため、ご注意ください。

炎症を起こした場合(保険適応)

感染を起こしたり、肉芽を形成して痛みを伴っている場合は、抗生剤内服と外用治療が必要になります。

炎症を繰り返す場合(保険適応)

炎症を繰り返す場合は、フェノール法により変形部分の爪を生えてこないようにする処置を行うことで症状が改善されます。
フェノール法では、局所麻酔を使用します。治療後は足に包帯を巻きますので、靴紐を緩められるスニーカーか、サンダルにてご来院ください。

当院の巻き爪・陥入爪治療のポイント

  • 爪の手術にも長年携わってきた形成外科専門医が治療を担当します。
  • できるだけ体に負担のかからない治療、日常生活に困らない治療を心がけております。
  • 巻き爪マイスター®による治療(保険適応外)も取り入れています。
  • ご自宅でできるケア方法をわかりやすくお伝えすることで、患者様ご自身でもケアを実践していただき、早期の症状改善を目指します。

巻き爪・陥入爪治療の注意点

  • 陥入爪で抗生剤治療を受けている場合は、石けんでやさしく患部を洗い、清潔にするようにしましょう。
  • 長時間歩いたり、立ちっぱなしで過ごすと、腫れや痛みが出やすくなります。足を少し挙げて休むようにしましょう。
  • 窮屈な靴や素材の硬い靴は履かないようにしてください。
  • 深爪は禁物です。爪切りでは、指先が見えない程度の爪を残すようにし、角を切りすぎないようにするのが正しい方法です。